Karuizawa Villa Hemerocallis	ホーム 第1-10章 第11-20章 第21-30章 第31-42章
軽井沢 ヴィラ・ヘメロカリス 　　　　　　　 第２８章　 悦楽の別荘 　　　　　　　 関連リンク：	第２８章　悦楽の別荘 　寛司は、石墨が殺害されたと聞いて、悲しみよりも焦りが先にきた。このままでは、会社の命運を賭けた大規模開発が頓挫してしまう。用地買収のため、既に、投資ファンドや銀行から多額の資金を得ていた。もう後戻りは出来なかった。　計画が遅れれば遅れるほど、借金は膨れて経営は厳しくなる…と強い不安に苛まれた。石墨の妻への取り調べに注力していた刑事たちの目を盗んでホテルを抜け出した。それから、のぞみが待たせていた貸し別荘へと向かった。不安が募れば募るほど、体がのぞみを欲した。 　のぞみに出会ってから、男としての自信を回復した。結婚後の妻との性行為は、子供を作るための義務と化していた。やがて、行為自体が精神的な苦痛となった。その苦痛の原因は、行為後に浴びせられる愛子の冷たい視線だった。彼女が満足していない事は分かったが、どうする事も出来なかった。体を重ねれば重ねるほど自分が惨めになっていった。　妻の愛子は万人が羨む美しい女だった。しかし、その美しい瞳が放つ冷たい眼光が劣等感をより深いものにした。のぞみを抱く時は、何時も体中に力が漲り、体が溶けていきそうなほどの快楽を得る事が出来た。彼女の中で寛治のものを動かせば、のぞみは豊満な体をくねらせながら鋭敏に感じ取ってくれた。 　貸し別荘に着いて直ぐ、のぞみから貰った精力剤を多めに飲んだ。そして、何もかも忘れて、むさぼるようにのぞみを抱いた。のぞみも、愛欲をたぎらせて寛司の体を求めてきた。めくるめく快楽を突き進み、男の本能を猛らせて、彼女の腹上で絶頂を迎えた。 　第２８章　終了 　→　第２９章　：　シルエットの正体　へ 　→　このページのトップへ戻る
	朝比奈颯季　ネット小説（電子書籍）の著作権は小説の作者に帰属します。 当Web siteに関する著作権は当Webサイトの作成者に帰属します。 リンクフリーです。 Copyright(C) 2009 Creater of the Web site(Satsuki Asahina Web Novel) )All Rights Reserved.