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(ハーレクイン文庫) [文庫]
上川隆也 主演
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第１３章 ライラック並木
真之は、車に乗り込んで、会社から百合が原公園に向かった。
百合が原公園は、札幌市の北区と東区の境界にある公園で、札幌駅から北へ約7kmの場所にある。
最寄り駅は、ＪＲ学園都市線の百合が原駅で、そこから歩いて十分ぐらいの場所にある。
参考地図 ： 札幌の地図
真之は、会社と大学を車で行き来する際には、必ず百合が原公園沿いの道を通るが、忙しさにかまけて、一度も入った事はなかった。
今日は、恋人の芳恵と、百合が原公園で一緒にランチ食べる約束をしていた。
公園内のライラック並木で待ち合わせをしていた。
紫色のライラックが、咲き並んでいて綺麗だった。
肝心の芳恵の姿は見あたらなかった。
ちゃっかり者の芳恵の事だ、きっと早目に来て公園内を散策でもしているのだろう。
真之は、芳恵が来るのを待ちながら、ライラック並木を歩いた。
生垣に立てられた小さな標識には、ライラックウォークと書かれていた。
長さは、約６５０mあるという。
大通公園や北大植物園のライラックも見事だが、壮観さという点では、百合が原公園も負けていない。
咲き連なる紫や白の花房を見ていると恍惚(こうこつ)とした気分になった。
真之は、今、自分の脳の中で、エンドルフィンが分泌されていると客観的に自分の脳内を考えた。
無意識に生理学的な思考をしている自分に気付き、「いかん、いかん、職業病だなこれは」と苦笑いした。
ライラック並木の道を、１往復して駐車場に戻ると、芳恵が待っていた。
第１３章 終了
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